腎臓内科・リウマチ内科
腎臓内科の診療
浮腫、血尿などの症状がおありの方、健診で腎臓の検査を勧められた方はどうぞご来院下さい。尿・血液検査、腎臓のエコー検査などより腎臓病の診断と治療をいたします。
腎臓病を早期診断・早期治療することにより、健康的な生活ができることを目標に診療いたしております。
慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease)

慢性腎臓病(CKD)とは、「腎障害(検査所見)」、「腎機能低下(GFR:糸球体濾過量<60ml/分)」のいずれか、または両方が3ヵ月以上続く状態を言います。2002年、増加し続ける末期腎不全を予防するために定義され、CKDの早期発見・早期治療対策が推進されてきました。
CKDは慢性腎炎・糖尿病・高血圧・脂質異常症・メタボリックシンドローム・生活習慣病などから発症します。初期には自覚症状のないことが多く、放置すると徐々に進行して、末期腎不全(尿毒症)となり、人工透析や腎移植が必要となるリスクがあります。
慢性腎臓病(CKD)と慢性透析

慢性腎臓病(CKD)が進行して、末期腎不全(尿毒症)になり慢性透析を受けている「慢性透析患者」は、日本全国で約34.4万人、362人に1人にもなります。原疾患は①糖尿病性腎症 40%、②慢性糸球体腎炎 23%、③腎硬化症 14%と続きます。
「慢性透析患者数」は毎年増加、1991年から毎年約1万人も増えました。CKDの早期発見と治療対策により、2008年以降増加は鈍化、2021年をピークに、以後減少に転じました。
近年の糖尿病診療の進歩が、「慢性透析導入患者(慢性透析を開始する患者)」(図)の糖尿病性腎症患者を減少させたことの大きな要因となっています。一方で、腎硬化症は増加の一途でありCKD対策の課題となっています。
リウマチ科の診療
“リウマチ疾患”は、自己免疫異常により様々な臓器に炎症が起こる難病です。近年、治療法の進歩により良い治療効果がえられています。
全身性ループス・エリトマトーデス(SLE)
SLEは、発熱・皮疹・関節痛など症状で発病して、腎、心臓、脳など全身の臓器に炎症を起こします。腎炎は合併率が高く、ループス腎炎と呼ばれます。
ステロイド、免疫抑制剤、難治性SLEには分子標的薬や生物学的製剤によりすぐれた治療効果が得られます。
関節リウマチ

関節リウマチは、複数の関節に関節滑膜炎が起きて関節が破壊される病気です。関節痛と関節腫脹の症状がでて運動機能障害が起きます。又、乾燥性角結膜炎(ドライアイ)、唾液腺炎(ドライマウス)、間質性肺炎等の関節外臓器障害が様々に見られます。
“抗リウマチ薬”「DMARDs」(disease modifying anti- rheumatic drugs) により、関節リウマチの早期診断・早期治療により、発症後急速に進行する関節破壊とそれに伴う機能低下のない“寛解”状態にすることが治療目標です。
従来型合成抗リウマチ薬「csDMARDs」のメトトレキサート(MTX)を第一選択薬として治療が開始され、目標が達成されない時は、生物学的抗リウマチ薬「bDMARDs」や分子標的型合成抗リウマチ薬「tsDMARDs」治療により “寛解”および“低疾患活動性”状態の達成に効果を上げています。
リウマチ疾患も早期診断・早期治療により、良い治療効果が得られ、生活の質が改善されます。リウマチ疾患ではないかと気になる症状がおありの時や、膠原病の疑いがあると健診等で指摘された時は、早めにご来院・ご相談下さい。